めまぐるしい1日

現場は昼前までは順調にすすんでいた。
ふと横を見るとパネルを持った仕事仲間が変な動きをして固まった。
なんかやばそうな気がして近づいて声をかける。
おまえ今手切らなかったか?
と下を見ると血がぼたぼた。
あわてて手を見ると手首がバックリ。
オヤジさんを呼んで切った手を上げさせて
他の人にペーパータオルを持ってきてもらって傷口を押さえる。
床はちょっとした血だまりが出来ていて
ロングスリーブのシャツもあっという間に肘近くまで
血で染まってしまった。
これ以上出血したら救急車呼ぼうと考えつつ
とまってくれと祈る。
本人は完全にショック状態で顔面蒼白で立っていられなくなったので
座らせる。
なんとか血はとまったようなのでオヤジさんが腕をあげさせて
俺が肩を貸してタクシーを捕まえる為に外へ。
本人は意識がなくなりかけていて脂汗も出てて辛そう。
エレベーターで降りて外に出るがタクシーは客がのったのばかり。
早く来いと思っていたら後ろから
おーい、空いたから来い、これに乗ってけー。
通りすぎたバイクの人が空いたタクシーを捕まえてくれていた。
世の中捨てたもんじゃない。
ありがとうといいながら乗りこみ、
近くの慶応へ。
車椅子に乗せられて処置室入ったので俺が手続きをする。
しかし苗字の字があまりに難しくてかけんわ。
幸い神経は大丈夫だったので何針かは知らんが縫っただけですんだ。
あとはでかい病院のつねの長い待ち時間。
気が付けばTシャツ一枚で来てしまっていて寒いったらありゃしない。
しかも去年の美ヶ原の激坂Tシャツ。
やっと終わって現場に戻れば昼時間もすっかり終わっている時間で
オヤジさんと遅い昼飯に出る。
怪我人は食欲ないというのでコンビニでウィダーイン買わせた。
オヤジさんの行きつけの定食屋が時間が遅くしまっていたので
近くの店にてきとうに入った。
しかしこの店が大当たりで感動的にうまい。
昼定食は焼き魚。
オヤジさんが鯛、俺は鯖。
焼き方が素晴らしく焼き台と鉄板を組み合わせて焼く。
魚も旨かったが米がゲキテキに旨くて驚いた。
ぜひ夜も行ってみたい。
現場に戻るとほぼカンパケ状態まで行っているが
夜からもう一件現場がある。
しかし怪我人はだめで自力で運転もできなさそうなので車で郊外に送り届け
ひとりまたとんぼ返りで都心に戻りプロントでパスタとビールをかっくらって
夜の現場に突入。
ほうほうのていで終わらせて怪我人の車を運転して
車を届け、ついてきてもらった若いのの車に乗り換えて
力丸でつけ麺とビール飲んで帰った。
救急車とか病院おくりとかなれてはいるけど
大量の血はやっぱり慌てるなぁ。
もうちょっと応急処置の仕方を勉強しとこう。
何はともあれハードな一日だった。
餃子も食えないし。