梅雨真っ只中の旅

月曜、仕事を終えて天気を見ると明日立山方面の天気がいい。
メシ食ってあわてて用意して買出ししてガソリン入れて23時出発。
信越更埴で下りて扇沢へついたのは深夜2時30分。
夜中の知らない峠2個越えはきついずら。
感ビール飲んで星空を見ながら就寝。
4時に起きるつもりがハッと目覚めると5時半。
車から出ると快晴。
ドタバタ身支度してコンビニパスタ食ってGO。
めちゃくちゃいい天気だが人っ子ひとりいない。
1時間ほど歩いて針ノ木雪渓にでた。

ここをひたすら稜線までつめる。
紫外線がものすごい。
あっちこっちから落石のドンガラガラガラーって音が聞こえてちょっと緊張。
今回意図的に荷を重くしてきたので最後の傾斜がきつくなってきてからがキツイ。
5歩進んで一息の繰り返し。
腐った雪でアイゼンがきかず疲れる。
フンガーーと乗越して針ノ木小屋着。
素晴らしい向こう側の景色。

土曜日以来の客らしい。
アルバイトの女の子が「すんげー、登ってきた」と言ってたけど
あなたはどうやってきたのよ。
テン場はまだ雪の下なのでスコップ貸すから適当に作ってと言われたけど
なんとか一張り分のスペースを見つけて無事設営。
今回のビーサン

昼飯作って食ってから蓮華岳往復。
夕暮れになり槍が見え始める。
何故か槍が見えると嬉しい。

目の前の雪で冷やしたビールとワンカップ熱燗飲んで8時前に就寝。
翌日4時に起きるともう朝焼けが始まっていた。

針ノ木へ急ぐ。
結構な傾斜の斜面をトラバースする。

今回は6本爪、12本だったら最後の急斜面も直登できたかな。
急斜面を向こう側に廻りこんでから稜線上に上がって頂上。
眼下に黒部ダムが見える。
鹿島槍ははっきり見えるが剣は頂上に雲がかかったまま最後まで全容は見えず。
今度行くぞー。
チャイを沸かして飲んだらうんこしたくなったので急いで下りる。
長野側からも富山側からもものすごい勢いで雲が押し寄せていて、
すぐに雨が降り始める。
テントに戻ってラジオでワールドカップを聞きながらメシ食って
雨の中撤収。
挨拶して下る。
すぐにどしゃ降りになった。
下の沢の一つが増水すると渡れなくなるので急ぐ。
無意味に4kg担ぎ上げた水をほとんど捨てたので軽くて快調。
無事、雪渓を下りきって夏道に入ったところで下から上がってきた
4人パーティとすれ違う。
はじめて人とすれ違った。
情報交換。
下の沢はまだ大丈夫とのことでほっとする。
俺達は明日帰るからダメかもなーと言っていた。
土石流も頻繁に起こるみたいだし。
全装備くまなく濡れて車にたどりつく。
それでも快適に乾いている靴の中。
防水性はなかなかのものだわねぇ。
冷えきったので大町温泉の薬師の湯へ。
温まってたまったメールを読むとカミさんの事情が変わっていた。
ホントはこれから速攻で東京に戻りカミさんをピックアップして
会津の山に行こうと思っていたのだが仕事になっちゃったようだ。
天気予報も変わっていたし、これからどうするか悩む。
天気は逆に明日の午前中長野はくもりだ。
上で停滞しても良かったがもう降りてきちゃったし
これからじゃ長い行程は無理。
考えに考えて雨飾山にすることに。
今夜は雨飾高原キャンプ場にテントを張って
明日早朝から登り、そのあいだにキャンプ装備を乾かすという完璧な
プランを立て移動。
道の駅白馬に寄る。
白馬豚の肉南蛮蕎麦の肉が豪快でうまい。
ここに何故か観光案内デスクがあって、
係りの人といろいろ話す。
パソコンで天気を調べてくれた。
雨飾山のハイキングマップをてにいれてラッキー。
なんせ急遽なので地図も無い。
たんたんと走ってキャンプ場着。
雨は降り続いているのでどっかの軒下にでも張ろうかと思っていたが
いいとこがない。
でっかい木の下のサイトなら少しはしのげそうなので受付しに行く。
管理人さんが親切で速攻で天気概況を電話で調べてくれて
午前中は10パーなので大丈夫、なんなら管理棟に泊まりなさいって言ってくれる。
設営して管理人さんに聞いた雨飾荘がやっている露天風呂へ。
ここが素晴らしいとこで、美しいブナに囲まれた開放的な風呂は最高。
しかも協力金でやってくれているので限りなく無料に近い。
俺は一回百円入れた。
風呂から戻って飲みながらメシ食ってテントを叩く雨音を聞きながら8時就寝。
夜中まで降り続いた。
4時起床。
ガスガスでなんも見えないがとりあえず雨は止んでいた。
5時過ぎに出発。
途中の荒管沢の雪渓のトラバースは完全ホワイトアウト
なんにも見えない。
まったく視界がきかないまま頂上へ。
雲をつきぬけてくれることを願ったけど頂上もスーパーガスガス。
でも途中のブナ林はすばらしかった。
巨木も多い。
お茶沸かして飲んで降りる。
降り始めるとすこしだけ視界が開けた。
荒管沢はこうなってたのか。

上まで雪渓のこってるっぽい。
上まで見えんけど。
この雪渓つめられるのかなぁ、今の時期。
谷が細いから落石がやばそうだけど。
下に12本爪もヘルメットもあったのに残念無念。
登りてー。
帰ってきて10時半。
新品の靴もいい感じの汚れに。

テントやなにやらを物干しモードにして風呂へ行く。

帰ってきてのんびりラーメンでも作って食おうと
湯を沸かしつつ袋をあけた瞬間にガスが切れた。
あける前にきれてくれ。
適当にメシ食って撤収。
十郎の湯に入ったり、道の駅をハシゴしてヘンプビールを買ったり
キュウリ、豆腐、なめこなんかを買いだし帰路へ。
超充実の三日間であった。